身体に負担が少なく、腰痛にも良いとされる高反発マットレスは、ウレタン素材の製品が人気の主流となっています。
しかし、「ウレタン素材は通気性が良くない」と聞いて、ウレタン製マットレスの購入を迷っている方も多いのではないでしょうか?
他にも、以下のような不安や疑問をお持ちの方もいるかも知れません。
・「高反発マットレスの素材による通気性の違いは?」
・「高反発マットレスの通気性って低反発よりも良いの?」
・「高反発マットレスは夏でも蒸れないの?」
・「高反発マットレスの汗やニオイが気になる場合は洗濯できる?」
そこで今回は、このような疑問や不安を解消していただけるような情報を紹介していきたいと思います。
高反発マットレスの素材と通気性について
高反発マットレスといっても、素材の違いによって、その特徴や通気性に大きく違いがあります。
まずは素材による特徴の違いを解説したいと思います。
高反発マットレスの素材まとめ!
高反発マットレスは、主な素材として、「ウレタン系」と「エアーブレス系」の2つの系統に分かれます。
ウレタン系
高い反発力と密度の高いウレタン素材を用いて作られたマットレスで、高反発マットレスの多くがウレタン系の製品となっています。
体圧を分散する性能が高く、耐久性にも優れているのが特徴で、体重の重い方にもおすすめです。
ただ、ウレタン素材は空気の層が少ないため、通気性があまり良くないのが弱点です。
エアーブレス系
釣り糸状のファイバー繊維がくしゃくしゃと絡まったような構造をしたマットレスです。
構造のほとんどが空気の層になっているので、通気性が抜群、夏場でも快適な寝心地です。
また、丸ごと水洗い可能なのもエアーブレス系マットレスのメリットです。
しかし、ウレタン素材よりも高価なものが多く、さらに空気が多い構造である分、耐久性が低く、ヘタりやすいというデメリットがあります。
高反発マットレスの通気性、低反発よりも良い?
では、同じウレタン素材で出来た製品に低反発マットレスがありますが、高反発と低反発マットレス、通気性はどちらの方が良いのでしょうか。
低反発マットレスは、柔らかく身体を包み込むような寝心地が特徴のマットレスです。
そのため、高反発マットレスに比べて、身体への密着度が高く(身体と接する面積が大きい)、空気の通り道が少なくなる分、通気性は低くなってしまいます。
つまり、高反発マットレスの方が低反発マットレスよりも、通気性が良いということになります。
また、高反発マットレスの場合、通気性を良くするための工夫がされている製品も多くありますので、それについては以下にお伝えしていきたいと思います。
高反発マットレスは夏でも蒸れないの?
部屋の湿度が高かったり、汗をかきやすい方など、環境や人によって蒸れやすさも変わってくるかと思いますが、ウレタン素材は、基本的には通気性が悪い素材です。
そのため、安価な高反発マットレスはウレタン素材にカバーを付けただけの製品が多いので、反発力は高くても、通気性や耐久性が低く、夏には蒸れやすくなる傾向があります。
ただ、一概に全てのウレタン系マットレスが蒸れやすいというわけではなく、研究開発によって通気性の問題を克服した製品もあります。
通気性の良い高反発マットレスってどんなの?
その1つが、プロファイル加工された高反発マットレスです。
プロファイル加工とは、卵のパックのようなでこぼこした形状のことで、身体を面ではなく点で支えることによって、空気の通り道ができるので、蒸れにくくなります。
プロファイル加工されている製品はいくつかありますが、特に評判が高いマットレスで言えば、ライズのスリープマジックが有名です。
そのほか、モットンのように、湿気がたまりにくく、ムレにくい特殊なウレタン素材を独自に開発し、高い通気性を実現した製品もあります。
高反発マットレスの汗やニオイが気になる場合は洗濯できる?
とはいえ、毎日使うものですし、汗や皮脂によって汚れやニオイが気になる場合もあるかと思います。
この場合、エアウィーヴやライズのスリープオアシスのようなエアーブレス系マットレスであれば、全て水洗いして洗濯することが出来ますが、ウレタン素材のマットレスは残念ながら洗濯することが出来ません。
カバーは洗濯できるものがほとんどですが、ウレタン系マットレスは溜まった湿気や水分を日陰で干すことによって衛生状態を保ち、メンテナンスする必要があります。
ですので、ウレタン系マットレスは、通気性やお手入れのしやすさにも目を配って選んでいきたいところです。
素材別比較表
比較項目 | ウレタン系マットレス | エアーブレス系マットレス |
通気性 | 安価な製品は×だが 通気性の良い製品も多い |
◎ |
耐久性 | 高い | 低い |
洗濯は出来る? | ×(日陰干しのみ) | 丸ごと水洗い可 |
代表的製品 | モットン ライズ「スリープマジック」 |
エアウィーヴ ライズ「スリープオアシス」 |
ここまで、高反発マットレスの通気性や素材、洗濯の可否について解説させていただきました。
マットレスは毎日使うものですから、夏や暑い時期でも蒸れない快適性というのは、「質の良い睡眠」に大きく影響してきます。
高反発マットレスは、腰痛への効果や耐久性の高さに目がいきがちですが、今回の記事をきっかけに、通気性にも意識していただき、あなたにとって最適なマットレスを見つけていただきたいと思います。